2012年11月13日火曜日

11月10日(土)家庭教育学級共同開催企画 教育講演会「世界一受けたい日本史講座」

秋の晴天の一日、行徳I&Iホールにて「世界一受けたい日本史講座」と題して講演会が行われました。

講師は、都立高校教諭・歴史研究家の河合敦氏。テレビ番組で、歴史の意外な真実やエピソードをわかりやすく紹介する講義が人気の先生です。その先生のお話が生で聞けるとあって、会場には大人だけでなく親子連れの方もたくさん見受けられました。

講座はまず「教科書ビフォー・アフター」という切り口でスタート。新聞などでも話題になりましたが、私たち親の世代が習った歴史と、いま教科書で教えている歴史は変わってきているそうです。
たとえば子どもの頃、教科書で必ずといっていいほど目にした「源頼朝」「足利尊氏」「聖徳太子」。これらの肖像画は、最近では本人かどうか疑わしいということで、教科書には載らないか「伝・○○像」と記されているとか。
今の子どもたちが肖像画を見て「この人知らなーい」と言っても「ナニ!?勉強不足じゃ!」と驚くなかれ…。
『歴史が変わらないというのはウソ。新発見や新説の登場で変わっていくのが歴史です』という先生の言葉が印象的でした。

河合先生の講義が面白いのは、「なぜそういう疑いが持たれ、歴史が変わったのか?」という点をしっかり説明してくださるところ。スクリーンを使い、ポイントを示しながら歯切れよく解説してくださるのでわかりやすく、自分が豆知識を得たような気分に…。

さらに最近の「歴女ブーム」にも話は及びました。中でも戦国武将好きの女性が増えている、どうやら人気ゲームに登場する武将のイメージに左右されているようだということで、「ゲームのキラキラしたキャラクター」と「渋い肖像画」をスクリーンで比較。あまりの違いに会場からも笑いが…。子どもたちも身を乗り出して見ていました。
また、武将たちがとてもおしゃれだったという話から、個性的な甲冑や兜が次々紹介され、そのデザインに感心したり笑ったり。戦国武将の存在を、少し身近に感じることができました。

江戸時代の鎖国についての話をされたところで、残念ながら時間切れ。
暗記科目と思われがちな日本史ですが、私たちの現代から遡った確かな現実であり、それを知る楽しさに改めて気づかせて頂きました。まだまだお話もたくさん用意してくださっていたようですので「ぜひまた続きを!」と思った楽しい講演会でした。